2007年8月23日木曜日

中海のカワウが熊本へ

 本日得た情報によると、今年の五月に中海で標識したカワウが、 昨日(8月22日)に熊本で観察されたそうです。中海で標識したカワウが別の地域で観察されるのは初めてです。
 カワウは、30年ほど前には絶滅寸前でしたが、現在は数が増えて内水面の漁業に大きな被害を出すようになり、今年の冬から狩猟鳥となる予定です。
 このような歴史から、カワウを適正に管理し、中海や河川の自然を適正に利用していくことはとても重要です。そのためには、カワウの個体数の動向をしっかりとモニタリングし、個体数の変動など適正に管理されているのか、さらに、逆に被害が大きくなっていないのかをモニタリングしていく必要があります。
 
 今回の結果から、中海で生まれたカワウが他地域へ移動することが分かりました。 そして、これまでの調査によって、他地域から移動してきていることも分かっています。 つまり、広範囲に移動できるカワウには、全国的な視点での管理が必要ということでしょう。
中海で標識したカワウの移動については、今年の鳥学会で発表予定です。